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とんえぼアドカレ企画の記事を投稿するブログです!

「音ゲーコア」をわかりたい ~歴史と変遷をざっくり辿る~

こんにちは、vionanと申します。とんえぼアドカレ19日目ということでやらせてもらっておりますが、いろいろ不具合があり再投稿となっています(運営様にはお手数おかけしました)。

突然ですが、「音ゲーコア」ってありますよね ない? あるとして聞いてください

音ゲーの中枢であるところの音楽の中でも、ことさらに特徴的なジャンルとして扱われがちな音ゲーコアですが、実際のところ、こう思ったことはありませんか?

もちろん私は思ってます。胸も痛いです。そんなわけで、「結局音ゲーコアって何なのさ」という疑問を解消していこうというのがこの記事の趣旨でございます。

 

理解するための第一歩として、まずは「どんな曲が音ゲーコアと呼ばれているのか」を確認していきたいところですね。ということで、周囲にいる音ゲーマーの人たちに、「音ゲーコアと言えば!」と思う曲をGoogle Formを通して教えてもらいました。教えてくれてありがとう

 

youtube.com

これが集まった曲のリストです。ちなみに個人的にはこの中ではFLOWERとPUPAあたりが「まさに」だなという印象ですね。こうして集まった曲を聴いてみると、実際にだいぶ曲調がバラけているのが聞いて取れると思います。そんな中から、ある程度多くの曲に共通している特徴を抜き出してみると、

・一般的なハードコアなどと比べても明らかに速いBPM(ダンスミュージックとしてのハードコアは170くらいの曲が多い印象です)

・16分音符主体のメロディー

・目まぐるしくストーリー性のある展開

ダブステップなど、ハードコア以外の様々なジャンルとの融合

・声ネタの使用量の多さ

あたりが挙げられそうです。ざっくりですが、だいたいの曲はこのうちの複数個に当てはまってると思います。

 

さて、ここからがこの記事の本番です。ここまででなんとなくの「音ゲーコア」像が掴めたと思いますので、ここからは、BEMANIシリーズ(特に弐寺(本当はもっと色々と調べたかったけど最近マイクラにハマって時間全部吸われた(くそー)))の中で「音ゲーコア」にまつわる*1曲をいろいろ聴いて、いろいろ実感していこうというパートになります。大まかに時系列順になるように並べているので、文脈や流れを意識して聴いてみるとより楽しめるかなと思います。

※全体的を通して個人の解釈によって書かれた記事なので、そういう考えがある、くらいの気持ちで読んでください

※今回は「音ゲーコアが今のような形になるまで」を主軸として、2010年代後半くらいまでの範囲で調べたので、それ以降に関してはご容赦!

※コンポーザー名は敬称略です

※音楽関連の用語がある程度通じる前提で書いた部分が多いです!わからない部分があったらごめんね

 

・HELL SCAPER(beatmania GOTTAMIX)

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beatmaniaシリーズで初めて収録されたハードコア系統の曲。190~200という、当時ではトップクラスのBPMと物量によってこの作品での最難関の一角を担っていました。ちなみにジャンル名の"GABBAH"はKONMAI誤表記らしいです。ガバフ

 

PARANOIA KCET ~CLEAN MIX~ (DDR 2nd MIX)

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DDRの2作目で登場したPARANOIAの4つ打ちリミックス。音ゲーコアはBPMの高さが特徴的な要素として挙げられることも多いですが、体力消費が激しくスピードと難易度が一体化しやすいからかDDRでは最初期から難関曲のBPMを上げていくやり方が顕著に見られる気がします。

 

・starmine (IIDX 4th style)

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外せない名曲ですね。明るいメロディと16分で刻むシンセシーケンスというある種の音ゲーコアの勘所を押さえたような作りになっており、原点の一つと呼んでも差し支えない曲だと思います。

 

・V (IIDX 5th style)

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こちらも言わずと知れた名曲。IIDXの現行☆12の中で最初に出た曲だったり、dj TAKAの「顎」という愛称が生まれるきっかけになった曲だったりします。実際この曲自体は音ゲーコアに当たるか微妙なのですが、のちに続くルネッサンス ~ ハードルネッサンスの流れを見る上で重要な曲だと思ったので載せてみています。

 

youtu.be

BPM250のガバ。はやいね 先ほどのHELL SCAPERもそうですが、この辺のビーマニ初期のガバは後に出るガバへの影響元になっている節があるので、ダークなメロディや声ネタの使い方など、今聴いても共通点を探しやすい気がします。

 

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当時としてはあまり多くなかった歌もののハッピーハードコア。正直あんまり音ゲーコアの文脈ではないけどBGAがなんかいいので載せてます。

 

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各種音ゲーでお馴染みのSampling Masters MEGAが初めて音ゲーに書き下ろしたガバ。この人は30年間くらいずっと一貫してこうで本当にすごい。ちなみにMEGA氏はガバの制作自体はこの曲よりも前から行っており、なんならリッジレーサーのROTTERDAM NATIONという曲で、ゲーム音楽に初めてガバを持ち込んだ人だったりします。

 

・A (IIDX 7th style)

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D.J.Amuro名義とジャンル"RENAISSANCEルネッサンス"が初登場した曲。このルネッサンスというジャンル名はのちにDJ Yoshitakaなどのハードルネッサンスに繋がるものであり、音ゲーコアの歴史を見る中でも間違いなく重要なものだと思います。「結局ルネッサンスって何なの?」という疑問はよく見かけますが、バロック音楽の要素とトランスなどの要素を融合させたもの、くらいのふわっとしたジャンル名だと解釈されています。BEMANIシリーズのジャンル名って結構ふわっとしている。

 

・Abyss - the Heavens Remix- (IIDX 9th style)

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IIDX内で初めて収録されたトランスコア。展開のさせ方や声ネタの入れ方などかなりある種の音ゲーコアに近づいている感じがしますね。メロディに関して言うと、このタイプのものに限らず音ゲーコアには付点8分(16分3つ分の長さの音符)のメロディが多い気がします。なんでなんでしょうね

 

・One More Lovely (IIDX 10th style)

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BPM200のハッピーハードコア(ゲーム内でのジャンルはHAPPY)。曲中のかなりの割合で16分のシンセが鳴っており、たびたび音ゲーコアについて使われる"ピロピロ"という表現のある種の先駆けみたいな感じがします。この曲で初登場したRisk Junk(dj TAKAの別名義)などを筆頭にこのタイプのハッピーハードコアはたびたび登場しており、BMSのFREEDOM DIVE↓なんかもこの流れの曲として理解できると思います。

 

・Narcissus At Oasis (IIDX 10th style)

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恐らくAC音ゲー内で初めてArtcoreというジャンル名が使われた曲。ドラムンベースの基盤に綺麗でドラマチックなピアノの旋律を乗せるという、基本的には現在のものと大きく変わらないスタイルがすでに確立されています。

 

・gigadelic (IIDX RED)

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kors kの別名義・teranoidによるガバ。ダークなメロディや声ネタの使い方、三連符メロディなど、先ほどのHELL SCAPERや音ゲーのガバって感じですね。特に弐寺に多い三連符主体のガバの火付け役になった曲でもあります。

 

AGEHA (IIDX RED)

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先ほど紹介したstarmineの路線を引き継いだような曲。メロディや展開などに血の繋がりを感じる一方で声ネタの使い方や壮大なブレイク(休憩地帯みたいなやつ)が挟まる部分など、より音ゲーの曲として進化した部分も見られるので聴き比べてみるとなかなか面白いです。

 

・Sigsig (IIDX HAPPY SKY)

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kors kによる(ガバじゃない)ハードコア一発目。ここまでの時点で弐寺でハードコア系を作っていたのはだいたいdj TAKAとRyu☆だったので、他に作る人が現れたのは結構大きいことな気がします。この曲で特筆したいのはサビ前・サビ最後のドラム周りのリズム(これ以降「キメ」って呼びます 意味あってるかわからないけど)で、一定のリズム(四つ打ち)を求められることが多いダンスミュージックとしてのハードコアと音ゲーのハードコアを分ける大きな要素の一つだと思ってます。

 

・Xepher (IIDX HAPPY SKY)

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この曲、ジャンル名こそ違いますがざっくりとルネッサンスの流れを汲んでるとしていいんじゃないかなと思ってます。AやAAと比べるとリズム隊がかなりハードコアに寄っており、この後のハードルネッサンスに繋がる中継地点のようにも見ることができます。

 

youtu.be

"HARD RENAISSANCE"というジャンルがついに登場しました。コンポーザーはもちろんDJ Yoshitakaです。ついに初登場、とは言いましたが、この時点での曲調は後に登場するEvansなどとはかなり違っており、ハードコアと言うよりはむしろユーロビートに近いなという印象を受けますね。

 

・tripping contract (IIDX Distorted)

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kors kによるFREEFORM。FREEFORMはだいたいトランスコアと同じらしいです。よく知らないけど この曲の面白い部分はなんといっても後半からガバになる部分。いくつかのジャンルを詰め込むのは最初にも音ゲーコアの特徴として挙げましたが、(トランスコアとガバで比較的近いものの)その先駆けになるような曲とも言えそうです。

 

・waxing and wanding (IIDX Distorted)

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個人的には、これぞRyu☆のスタイルの音ゲーコア、という印象が強い曲です。声ネタや展開の他、アシッドベースの音(動画の170コンボくらいから16分で鳴ってる音)なんかも特徴的。

 

・VANESSA (IIDX GOLD)

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gigadelicから続く三連符ガバの流れの一曲。ピアノがメインで使われている部分がかなり特徴的で、ゴシックハードコア系の元祖とギリギリ言えないこともないような気がします。

 

youtu.be

HARD RENAISSANCEの二曲目にして、いわゆる「DJ Yoshitakaのハードルネッサンス」にかなり近づいた曲です。先ほどのBloody Tearsと比べると、メロディやベースの音色がよりハードコアらしいものになったほか、キックロール(キックがたくさん重なってダーーって聴こえるやつ)などを用いたキメの多用やドラマチックな展開など、かなりの部分で音ゲーコアらしさを感じる曲になっています。

 

・Evans (jubeat)

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大名曲。正味Anisakisの方でだいたい書いちゃったので特に書くことはないです。そういえば(手のひら返し)Evansと言えば弐寺の方でprototype版が遊べますが、prototypeとは言うもののあれはあれで結構好きだったりします。いいよね

 

youtu.be

三連符ガバここに極まれりといった感じですね。これを聴いてると、Cytus,Deemoに収録されているice氏のEntranceなんかもこの辺の影響下の曲なのかなーという感じがします。

 

youtu.be

ハッピーでハードコアな一曲。メロディの雰囲気やサビ前の"GO!"という声ネタなど、音ゲーのハッピーハードコアとしてのロールモデルのような感じさえします。

 

Almagest (IIDX SIRIUS)

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1曲を通してずっと16分が鳴ってるすごい曲。音ゲーコアの特徴を生み出しているそもそもの部分を考えると、ゲームとしての遊びごたえや難易度を上げることあたりだと予想できるのですが、その中でも「難易度を上げる」という部分に対して「高いBPMでずっと16分を鳴らす」というやり方で応えたという点でかなり凄みがある曲だと感じます。

 

・ALBIDA (jubeat ripples)

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DJ Yoshitakaさんいつも本当にありがとうという感じ。サビの入りでキックが裏拍で鳴っている部分などキメの多さがまさにという感じですね。また、Anisakisあたりと比べると、この辺ではハードルネッサンスが元々のルネッサンスとはほぼ切り離された独自のものになっていることが見て取れます。

 

AIR RAID FROM THA UNDAGROUND (jubeat ripples)

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GUHROOVYによるスピードコアで、この作品におけるボス曲です。現在にもあるボス曲としてスピードコアを起用する流れの発端になったような曲です。スピードコアのみならず三連符ガバなども搭載して雰囲気を壊さず展開を増やしている部分に工夫を感じます。

 

・FLOWER (jubeat knit)

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・Express Emotion (IIDX Lincle)

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REDALiCE及びHARDCORE TANO*Cアーティストの初参戦曲。このあたりから音ゲーコアは一気に多様化していきます。地味にJ-COREという名称がIIDX内で初めて用いられているのも注目ポイントではないでしょうか。曲としては、中盤にチップチューン的な要素を取り入れている部分に音ゲーコアらしさを感じます。

 

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SDVXの公募によって追加された曲で、DJ Noriken氏の初参戦曲。展開やキメの使い方などにKONAMIのアーティストたちからの影響を感じる一方で、メロディなどの音色に新しい世代の登場を感じる曲です。

 

・ZED (IIDX tricoro)

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USAO初参戦かつ地味にIIDXでは初めてのDUBSTEPDUBSTEPでありながらBPM190であり(一般的には150程度が多い)、後半に4つ打ちになるなど音ゲーコアの形態としてかなり革命的なものになっています。

 

・S!ck (IIDX tricoro)

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こちらはDrumstepということでドラムンベースダブステップが融合したジャンルの曲。中盤にはガバの地帯もあり、先ほどのZEDと合わせて様々なジャンルをくっつけて展開を増やすスタイルの広まりを感じられます。

 

・PLan 8 (IIDX tricoro)

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tricoroのボス曲で、BPM212のガバです。最初に載せたリストの中にもありましたね。IIDXのガバはここまで紹介してきたようなダークなものが多かった一方で、この曲は"HAPPY GABBA"というジャンル名の通り、ハッピーハードコア系のメロディや展開をガバのキックに乗せています。

 

(SDVX BOOTH)

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(恐らく)t+pazoliteの音ゲー初参戦曲。展開の多さや声ネタの多さなどに音ゲーコア特有の要素を感じつつ、その声ネタのセレクトや音色などに氏の特徴的な作風が表れていますね。

 

・croiX (SDVX BOOTH)

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現在の音ゲーコアの中でもたびたび見かけるゴシックハードコアの先駆けと言える曲。ピアノとコーラスの音による荘厳な雰囲気が特徴的ですね。

 

Asterism (jubeat saucer)

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ハッピーというよりも、よりキュートで軽やかなハードコア。ピコピコとした音なども随所に入っており、以降のチップチューン的な要素を取り入れた音ゲーコアにも通じる部分がありますね。今回はこの曲くらいしか取り上げていませんが、このあたりの時期のjubeatやリフレクにはこういった雰囲気のハードコアが多いように感じます。

 

・Max Burning!! (SDVX BOOTH)

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KAC2012の決勝課題曲として追加された曲。ハードコアという比較的リズムのわかりやすいジャンルでありながらリズム難な地帯を備えていたりする一方で、音色や展開などにはRyu☆あたりからの影響を感じることができます。

 

・Valanga (REFLEC BEAT colette)

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DJ TOTTOの初参戦曲にしてだいぶお久しぶりなアートコア。ストリングスが多用されている点や、サビのメロディの1まとまりの長さなど、以前の音ゲーコアと比べると様々な点から目新しさを感じられる曲です。

 

youtu.be

チップチューン的な要素を全面に押し出した曲。正直この辺は別にハードコアではないのですが、音ゲーコアという言葉はかなり懐が広いのでこのくらいならとりあえずカウントさせてくれます。

 

・Adularia (IIDX SPADA)

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こちらもDJ TOTTOの曲。Valangaと同じくARTCOREというジャンル名を冠しているが、こちらの方がよりハードコアらしく作られており、メロディの音色などからはハードルネッサンスからの影響も感じられます。

 

・Sigmund(IIDX SPADA)

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𝓡𝓮𝓺𝓾𝓲𝓮𝓶... この辺になると少しずつゴシックっぽさを併せ持った曲が増えてきている感じがします。サイケデリックトランスの要素が合わさっているのも面白い曲。

 

ドーパミン (jubeat saucer fulfill)

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ダブステップとハードコアを合体させた曲の中でもかなりでかい存在である曲。ダブステップとハードコアの相性の良さを生む要因として、ダブステップがハーフテンポ(ドラムが半分のテンポで刻んでるやつ)の音楽であるため、4つ打ちの音楽であるハードコアと合わせて緩急を作りやすい点があると思ってるのですが、この曲はそういう組み合わせの妙が光ってるなと感じます。

 

・Night Sky (IIDX PENDUAL)

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USAO氏の音ゲー曲に対するスタンスがだいぶ固まってきた頃という感じの曲。ダブステップ地帯の後半でドラムがドラムンベースのリズムになったり、後半のサビの部分でもボーカルの有無で印象の違いを生み出したりと音ゲー音楽としての工夫が散りばめられた名曲だと思います。

 

・macaron (SDVX III)

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お菓子作りをモチーフにしたキュートなハードコアで、ドロップにはカットアップといういくつかの音をつぎはぎにする手法が使われています。このカットアップという手法は今では情報量を増やせるためか音ゲーコアの中でよく見られる手法の一つになっており、この曲が最初というわけでもないながらさきがけのような位置にあることは間違いないでしょう。

 

・Blastix Riotz (SDVX III)

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かめりあによるボス曲スピードコア。大量のキックによる暴力性と中盤の展開によるドラマチックさを兼ね備えた良曲です。かめりあのスピードコアはリズム難の要素が入るあたりが特徴的だなーと思います。

 

・AΩ (SDVX III)

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メロディやその音色からはハードルネッサンスの影響を強く感じる一方でDJ Yoshitakaのそれよりもハードコアらしさが強く、また、中盤にはVANESSAなどを始めとする三連符ガバからの影響を感じるパートもあるという、音ゲーコアの様々な文脈を一度に体験できる曲。自分自身もともと知っている曲ではありましたが、これをまとめる中で改めて聴く中で上記のような文脈の存在に突然気づかされ、今かなり感心しています。

 

・overcomplexification (jubeat prop)

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2分の間にドロップが3種類あり、しかも1回目のドロップではダブステップとガバ系が融合しているという展開の手数の鬼のような曲。この曲に限らない話ですが、このタイプの音ゲーコアのコンポーザーの中でもかめりあとUSAOは手数の多さもクオリティも頭一つ抜けている印象があります。

 

youtu.be

あまりにも模範的な展開のハッピーハードコア。個人的にはJ-POPの"イントロ-Aメロ-Bメロ-サビ"と同じくらい非の打ち所がない展開だと思ってます。その上で尺が2分ぴったりなのもまた綺麗。また、ドロップの間に一瞬ハーフテンポになる部分を挟んで緩急をつけている(0:31あたり)点などからこれまでの音ゲーコアが積み上げてきたノウハウを感じられる部分もあり、比較的シンプルながらも面白い曲です。

 

・On the FM (IIDX copula)

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ラジオをテーマにして、様々な展開の目まぐるしい変化を味わえる曲。恐らく一貫した展開よりもわちゃわちゃ感を優先しているため、ただでさえ展開が多めな音ゲーコアの中でも随一のジャンル・手数の多さを感じられます。また、この辺りから、音ゲーコアに合体させるジャンルとしてトラップが選ばれることが多くなってきています(0:40あたりからのパートみたいな感じ)。この辺りはちょうど世界的にトラップが流行り始めたくらいの時期であり、(当たり前ですが)音ゲーコアも音ゲー外からの影響を受けていることを実感できます。

 

・Redshift (MUSECA)

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こちらはここまで紹介してきたものとは打って変わって生音系が主体のハードコア。生音の綺麗さと音ゲーコア特有の激しさが組み合わさった良曲です。

 

・#MAGiCVLGiRL_TRVP_B3VTZ (IIDX SINOBUZ)

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ハードコアの中に先ほど紹介したトラップとフューチャーベースが混ぜこまれた曲。フューチャーベースはダブステップやトラップと比べるとあまり音ゲーコアの一部として使われていないジャンルですが、だいぶ良いジャンルなのでもっと聴いてみたい気持ちもあります。

 

・GuNGNiR (IIDX SINOBUZ)

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𝓡𝓮𝓺𝓾𝓲𝓮𝓶...

 

・Carry Me Away (SDVX IV)

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lapixの得意ジャンルであるハイテック(この辺もいろいろ定義が面倒なジャンルだけど今回は割愛)の要素を盛り込んだ曲。先ほども紹介したカットアップの手法を縦横無尽に使いこなすことで凄まじい情報量のドロップに仕上げています。

 

・Grievous Lady (Arcaea)

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この記事内で唯一のBEMANIシリーズ外の曲ですが、だいぶ大事だと思ってるので載せます。言わずと知れたゴシックハードコアの決定版のような一曲ですね。先ほど紹介したcroiXと比べると、キックがガバ系の特殊な音になっているのが特徴的です。

 

 

今回調べたのはここまでです。いかがだったでしょうか?個人的には、ハードルネッサンス周りの流れなど、この記事を書いていく中で初めてはっきりわかった部分が多く、調べながらかなりウキウキしていました。この記事を通して「音ゲーコア」というものをなんとなく把握したり、流れを面白いと思ってくださったりした方が居たら嬉しいですね。

 

以上です!タイトルに「ざっくり」と入れたわりに、曲を聴く時間も含めると相当な物量の記事になってしまったので、読んでくださった方には向こうが困り果てるくらい感謝したいです。困り果てるくらい感謝されたい方がいたら気兼ねなく言ってください。

それでは、明日以降のアドカレ記事も是非お楽しみに!

*1:私の独断と偏見による判断