アナログレコードで音楽を聴こう
この記事は Tonevo Advent Calendar 2023 8日目の記事です。
696です。とんえぼの創設時から存在していた、いわばシーラカンスです。
そして今年度をもってついに引退します。
はじめに
突然ですが、皆さんは音楽を聴きますか?
音ゲーマーの皆さんは普段からいろんなジャンルの音楽をたくさん聴いていると思います。
音楽、最高ですよね。
そこで私から提案です。
皆さん、最高の音楽の聴き方、もっと知りたくありませんか?
アナログレコードで音楽を聴いてみませんか?
というわけで、今回はアナログレコードで音楽を聴くということについて語っていきます。
まずは音楽を聴くためにどうすればいいかご紹介しましょう。
アナログレコードで音楽を聴くたった一つの冴えた方法
- ターンテーブルと聴きたいレコード盤を買う。
以上
でもお高いんでしょう?
……と思うじゃないですか?
たとえばION Audio(アイオーンオーディオ)というメーカーが出しているターンテーブルは安いものだと1万円未満で買えます。
安い!!!!!!!!
近所のヨドバシ行ったらたぶん売ってあります。見てみてください。
ちなみに私はSPINBOXというレコードプレイヤーを買いました。(※現在は生産終了しています)
生産終了してからもずっと売れ残っていたデッドストック品で、最寄りの島村楽器の片隅に放置されてたのが今でも忘れられません。
レコード盤をどこで買うか
1つ目の問題はここです。
近所にレコード屋なんて無いよ~という人もいるでしょう。
とんえぼの人もなかなかレコード屋とか行かないですよね。
自分も仙台に住んでた頃にレコード屋行ったことはないです。(一応レコード屋自体は何軒かあったと思う)
でも大丈夫。
今の音楽シーンは留まるところを知らない空前のアナログリバイバルの真っ只中なので、HMV、タワレコなどの各種オンラインショップやAmazonなんかでいろんなレコードを買うことが出来ます。
最近はコレクターズアイテム的な立ち位置でレコード音源がリリースされることも増えているので、もしかすると皆さんの好きなコンテンツでもレコード盤が出ているかもしれませんね。
かくいう私も、今月末に出る『結束バンド』のアナログ盤を予約しました。発売日が自分の誕生日だったので。
アーティストによってはBandcampでデジタルリリースとアナログレコードの販売を同時に行っている場合もあります。レコードを買うとデジタル音源もダウンロードできる快適仕様です。
ガッチガチなクラブミュージックだとわりと盛んにレコード盤でリリースしてたりするので、UK Hardcoreとかのジャンルを聴く人は新譜をアナログ盤で買ってみるのも良いんじゃないかと思います。
聴きたいアーティストがレコード盤を出しているのか
最大の問題はここです。
そして、皆さんの音楽の聴き方、新しい音楽の探し方に一つの転換点をもたらすのもここです。
あなたの大好きなアーティストが新譜をレコード盤で出していたとしましょう。
その場合はそれを買えば解決します。簡単な話ですね。
では、自分の知っているアーティストが誰もレコード盤を出していなかったら……?
その場合も、実はとっても簡単な方法で問題が解決できるんです。
そう、知らないアーティストのレコード盤を買うんです。
ね?簡単でしょ?
ちなみにこうやって自分の知らないアーティストや知らなかった曲を掘り当てていくことを"digる"と言います。
皆さんもYouTubeなんかで時々知らないアーティストの曲を自ら聴きにいったりすることありませんか?要はああいうやつです。
アナログレコードの良いところ
レコード盤で音楽を聴く利点を皆さんにいくつかご紹介します。
1. アナログの"あたたかみ"
あたたかいです。音が。
物理的に熱を発するとかそういうわけではないんですが、デジタルのクリアでノイズのない音とは違った味わいがあります。
↓【あわせて読みたい】696先輩がアナログの音について暑苦しく語っている2021年のアドベントカレンダーはこちら↓
tonevoadventcalendar.hatenablog.com
レコード音源を鳴らしてると時々パチッとノイズが入ったり、無音のところでサーッとホワイトノイズが鳴ったりすることもありますが、それも"あたたかみ"です。
寒いこの時期にアナログの音で身も心もじんわりあたたまるのはいかがでしょうか。
2. 物理的にデカい
デカいです。
マジでデカいです。
大は小を兼ねるというように、大きいということはあらゆる困難を解決します。
見てくださいこの大きさ。左がレコードで右がCDです。
デカいですよね。
所有欲がモリモリと満たされていくので満足感も
デカいです。
3. 回っているのを眺めるのが楽しい
クルクル回ってるレコード盤を見るのは楽しいです。
Pauline Anna StromのAngel Tears in Sunlightを回している pic.twitter.com/w2xnkoRGDF
— 6️⃣9️⃣6️⃣ (@696senpai) August 2, 2022
何曲も入っているLPやアルバムサイズのレコードは回転速度が一分間に33回転くらいなのでゆるやかに回ります。
ちなみに上の動画で回っていたのはPauline Anna StromのAngel Tears in Sunlightというアルバムです。オススメ。
4. CDより音が良い場合がある
「音が良い」と言い切ってしまうとなんか面倒くさいことになる(事情は察してください)ので「音が良い場合がある」と言っておきます。
実際にCDとレコードでは、マスタリングという最終的な音源の音量感などを決める工程でそれぞれの媒体に応じた処理を行う必要があるので、全く同じ音源ではないことは事実です。
ちなみにサブスクとCDでも異なるマスタリングをしている場合があります。(※アーティストやレーベルの意向により異なります)
『結束バンド』のCDが出たときに「YouTubeの音源のほうが音が良い」みたいな感じで話題になりました。
でもこの話あんまり掘り下げるとマジで面倒くさいことになるからやめようね。
5. 「ていねいな暮らし」っぽい
レコードのジャケットをいい感じに飾っておくとなんかていねいな暮らしっぽい雰囲気が出て……イイです。
形から入ってみるのも良いんじゃないでしょうか。良いと思います。
アナログレコードの悪いところ
良いところばかりではなくやはり悪いところもあるので、一応挙げておきます。
1. デカい
デカすぎ
CDより圧倒的にデカいのでかさばります。
2. 圧倒的に不便
アルバムを好きな曲から流したり、曲をスキップしたり、一曲だけリピートしたりとかそういうことはできません。(あたりまえ)
あとレコードプレイヤーがないと再生できないので、どっか定位置を決めてそこに腰を据えて音楽を聴くというスタイルになります。
曲を聴きながらあんまり好き勝手に移動できません。
そういうところはデジタル環境の利便性を如実に感じます。
デジタル、最高~~~~~!!!!!✌✌✌
3. 値段が高い
高いです。
CDがせいぜい1枚3000円とかなのに対してレコードは4000円とか5000円とかします。
まあCDと比べるとそもそもの原価が高いから仕方ないね。
4. CDと比べて音圧が低い
メリットのほうに書いた音が良い場合があるという話と絡むんですが、音圧が低いです。
音圧を上げすぎると振動で針が飛んで正常に再生できなくなる可能性があるので仕方ないんですが、ガンガンに音圧を上げた"海苔波形"を迫力のある音と認識している状態でレコードの音を聴くと最初はアレ?となるかもしれません。
この辺は詳しく話すとややこしい話になってくるのでここらでやめておきます。
詳しく知りたくなった方はご自身で調べてみてください。
自分が今までに買ったレコードなど
詳しいことはとんえぼ老人部Advent Calendarの4日目ですでに書いているのでそちらをご覧ください。
今まで買ったレコードの中には既に販売終了しているものとかもあるので、大切に聴いていきたいと思います。
ちなみに、個人的には今月買ったばかりの野流の『梵楽』が本当にこれまでにないくらいブッ刺さってます。
試聴した瞬間に「俺の求めているアンビエントはこれだ!!!!!!!!!!!!」となったのでその場で店員さんに購入を宣言したくらいです。
こういう体験があるから音楽を聴くのはやめられないんですよね。
皆さんにもありませんか?なんとなくジャケ買いしたマジで知らないアーティストの曲がめちゃめちゃ好みだった経験とか。
『梵楽』はマジで聴いてほしい。
聴いた瞬間に自分が世界を見る目が変わるような強烈な一枚です。
まとめ
というわけで、皆さんもレコードで音楽を聴いてみませんか?
アナログのあたたかみに包まれて年を越してみませんか?
今は意外とレコードはどこでも買える時代になってますし、レコードプレイヤーもどこでも買えます。
皆さんを妨げるものは何もありません。お財布以外は。
ちなみに、アナログレコードで音楽を聴くことがデジタル音源で聴くことに優越していると言いたいわけではありません。
アナログにはアナログの、デジタルにはデジタルの良さがあります。
その上で、レコードを聴くという経験は皆さんの音楽に対する視野を拡張してくれると思っています。
なぜレコードはCDなどに取って代わられたのか、そしてなぜ今になってアナログリバイバルが巻き起こっているのか……
アナログの良さを知ることで、デジタル媒体だけが持つ良さというのも今まで以上にはっきりと見えてくるはずです。
普段何気なく聴いてきたお気に入りの曲にも、もしかしたら自分が今まで気づかなかった良さが隠れているかもしれません。
さらに音楽を好きになるための方法の一つとして、アナログレコードで音楽を聴いてみませんか?